第13話

葵はその私立病院に丸三日間入院していた。北米PEファンドの電子委任状にサインしたかと思えば、今度は量子チップ・ラボから第一弾のテストレポートがベッドまで送られてくる。三日目になってようやく一息つく時間ができた彼女は、点滴の針を抜き、上着を羽織って、床から天井まである大きな窓の前に立ち、ぼんやりと外を眺めていた。

悠がドアを押し開けて入ってきた。手にはお粥のお椀を持っている。

「ボス、聞いてきましたよ。医者はあと一週間は入院が必要だって」

葵は振り返らずに答えた。

「一週間は長すぎる」

「でもボス、胃出血は軽い病気じゃないですよ」

「分かってる」

葵は振り返り、お椀を受け取って数...

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